洗面所に向う途中、庭の前の廊下を歩いていると、ポチとサルとキジが、木材やシート、大きな発泡スチロールを庭に運び込んでいた。
廊下を歩いている私とポチの目が合う。
「・・・何をしてるんですか?」
ポチと目が合い、しょうがなく話しかける私。
「よくぞ聞いてくれました、小夜姉さん!聞いてくださいよ!アッシ達、朝早くから真木さんにこき使われているんですよ!アッシ達は、小夜姉さんの部下なのにですよ。小夜姉さんから真木さんに文句言ってくださいよ!」
ポチの言葉にサルとキジも私を見つめる。
「・・・・ポチさんが自分で言えばいいじゃないですか?」
私は、巻き込まれるのが嫌でポチのお願いを断った。
「・・・・酷い・・・・部下が不当な労働をさせられているのに、その上司がこんな言い草だなんて・・・・そんなこと言うなら、アッシ達、小夜姉さんの部下辞めますよ!」
強気に出るポチ。
「・・・・ポチさんが私の部下をやめる・・・・・どうぞ、どうぞ。遠慮なさらずにどうぞ。」
私は、笑顔でポチに手を振った。


