やくざと執事と私【第2部:ラブ&レース】



「だから、今朝、渡したお金はどこにいったんですかと聞いているのです!」



明らかに表情が変わる執事。



「もう、龍一、最近、怒りっぽくない?大丈夫?ニボシ食ってる?あれ、怒りやすい人にいいらしいよ。」



執事の怒りに油を注ぐ組長。



「・・・・大和・・・・はっきりさせておきましょう。私が怒りやすいのは、大和のせいですよ。」



どうにか理性を保っている様子の執事。



「・・・・嘘?・・・俺のせい?・・・・てっきり龍一、生理でもきたのかと思ったよ・・・・」



この組長の一言が、きっかけとなり、恒例の殴り合い開始。



私はというと、さすがに慣れてきて、というかどうせ2人の殴り合いが始まってしまうと、私では止められないから、組長と執事を私の部屋においたまま、寝癖のついた髪を直すために洗面所へと向った。