Hearts! 【BL】

 
 関係者専用通路の外れに、緊急救護室とプレートの掛けられた部屋がある。

 二回ノックをして、「失礼します」と声を掛ける。


「ラーン、こっちだよ」


 という声の聞こえた方に行くと、頭や腕に痛々しく包帯を巻いたスマルトの姿があった。


「どうしたの、ラーン。顔色が良くないよ」


 おいでおいでと手を振るスマルトの顔は妙に晴れ晴れしている。


「ごめんなさい」


 その手を取って、ラーンは俯いた。


「ラーンが謝る必要はない。ずっと騙していて悪かった。五日前くらいに、兄が帰ってきてね。でも誰も気付いていなかったから、私の身代わりになって貰ったんだ」


 クスッと笑って、スマルトはラーンにベッドに座るように言う。