髪を短く切ってしまってはいるが、ちゃんとここに、ラーンに寄り掛かって、スマルトがここにいる。
「……誰? スマルトはここにいるよ」
「黙っていて悪かった。俺はスマルトの兄レイガート」
「行方不明になってた、双子の……?」
彼の後ろからやってきた救護班が、スマルトを運んでいく。
かすり傷程度で済んだラーンは、控え室で待機する事に。
ラーンの傍らに座って、彼は静かに口を開いた。
「頼まれて、スマルトと入れ代わったんだ。二人とも、えらく君を気に入っていてね、負けた方が君を諦めるって約束事を作ったんだ」
クロードはラーンの前に立って、頭を下げた。
「ごめん、ラーン……。結局、俺は何も出来なかった。スマルトにはやっぱり勝てないんだ」
「──何言ってるんだよ」
低く、ラーンの声が響く。


