「ラーン……、スマルト?」
爆撃犯を軍が見つけたのか、客席の方が騒がしくなる。
けれど、クロードには聞こえていない。
砂埃を掻き分けるようにラーンが居た位置まで戻る。
「──―─!」
気を失っているラーンと、彼を庇うように倒れたスマルト。
――何もできなかった。
危険を感じた時、彼は自分を守り、スマルトはラーンを守った。
──カンペキに、俺の負けじゃねぇか……。
クロードは薄々気付いていた。
ラーンがクロードではなく、スマルトを思っていることも。
ラーンは彼と居るときよりも、スマルトと居る時の方が断然いいカオをしている。


