「クロード知ってるんでしょ? 教えてよ。あの人、スマルトと同じような剣技を使ってるんだ。おかしいよね。スマルトの剣技を、一般の人が知ってるわけない!」


「……アイツ……は……」


 下向き加減で彼が口を開いたとき、タイミング良くノックが響いた。


「やあ、二人ともここにいたんだね」


「スマルト……」


 ──クロードがダメなら、スマルトに直接聞くべきだ。


「ねぇスマルト、ジュネス・リーヴァーさんって……知ってる?」


 ラーンの突然の質問にきょとんとする彼。

 スマルトもきっと何か知っているはずだと思うと、ドクドクと鼓動が高鳴る。


「──知ってるよ」


「ホントに?」