「ところで、そちらの方はクロードの友人?」


「あ、ああ。ジュネスって言うんだ」


「……初めまして、ジュネス・リーヴァーです」


 彼は言って、ラーンに手を差し出した。

 ラーンは彼の手を取って、


「こちらこそ。ラーン・フォルクです」


 一瞬、ジュネスがクロードを睨んだように見えたのは錯覚だろうか。


「あ、あの‥ジュネスさん……手……」


「失礼。ジュネスで結構。じゃあ、僕はこれから試合があるので……」


 なかなか手を離してくれなかったジュネスに、ラーンは苦笑混じりだ。

 ──何だか、カルそうな人だな。

 ジュネスの姿が見えなくなってから、ラーンはクロードに訪ねた。