ラーンが言葉に詰まったとき、丁度いいタイミングで、騎士団員が彼を呼んだ。


「団長! もうすぐ会議が始まりますが、行かなくてもよろしいんですか?」


「分かった、すぐ行くよ!」


 ごめん、またね。

 と簡単な言葉を残して、ラーンは走っていった。

 一人残された彼は、辺りを見回した。


「……ここは昔と余り変わっていないが、人の環境は随分と変わったんだな」