いや、実際のところ、それほど辛い選択ではない。 キスを迫る一也に応えてやっていると、呼び出し音が途切れた。 「切れちゃったね」 「その方がいい」 言いながら僕のバックルに手を伸ばしてくる。 けれど、そこでまた携帯が鳴った。 「一也」 「あぁ?」 その声は勿論怒っていて。 「僕、怒ってる一也とこういうコトはしたくないんだけど」 「……るせぇ」