俺は……
「あいつ」が憎い。
この世界中の誰よりも。
だけど、「あいつ」は……
この世で一番大切で、
一番失いたくない奴なんだ。
それは、とても罪深いという事もわかっている。
だから……
だから俺は……
どうすればいいんだ−−
「うるせぇ!」
そう叫びながら椅子から立ち上がる男。それと同時に−−
「うわっ! な、何?」
と言って半歩下がる女生徒。
「ん……なんだ。夢か」
はぁ。と、ため息を軽くつくと、男は周りをキョロキョロと見渡し始めた。
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