愛 離~求め続けたモノ~



英大に別れを告げた翌日、絵美に報告の電話を掛けたのだけど。



休日だった事もあって、彼氏とのデートをすっぽかしたらしい。




“哲なんてどうでも良いから!”


そう言って優先してくれた彼女に、ますます罪悪感が募っていた。





表面的には毒気があって、トゲトゲしく思われる絵美だけど。



すごく人情があって、自分よりもまず人の事を心配してくれる。



大学時代に知り合った、最高の友達だったのに。




何で私は、自分のコトしか考えてなかったのかな・・・




「っ、ごめん・・・

実家に帰らなきゃいけないんだ…」


「うん…、全部話してよ?」


「うっ・・・」


英大と同じ整った顔で、そんな風に覗き込まれてしまうと。




最低オンナの立場を忘れて、涙がポロポロと零れていくのに…。