英大に別れを伝えて、サッサと逃げ出してしまって。
そんな最低なコトをした私は、絵美から嫌われて当然だと思う。
覚悟はしてる…、何を言われても仕方がナイと・・・
「別に私は英大を振った事なんて、どうでも良いの!」
「え・・・」
俯いていた顔を上げれば、少し頬を膨らませている絵美がいて。
「そんなんでアンタと気まずくなるとか、絶対にナイから。
弟の恋愛沙汰に干渉するほど、私は優しくないし。
ねぇ美波…、何か理由があるんでしょ?」
「っ・・・」
胸がギュッと苦しさを覚えて、涙がツーと流れていった。
どうしてこの姉弟は、こんなにも優しいの・・・?

