振られたばかりでズタズタだった心が、トクンと音を立て始めた…。
「俺じゃダメ?
今はソイツを忘れる材料でも良いから」
「・・・っ」
そのまま私は背後にあるベッドで、英大に抱かれてしまったのだ。
これが私たちの不思議な始まりで、恋に落ちた瞬間だった。
どうやら英大は、自分で言うのも恥ずかしいけど一目惚れだったそう。
アノ初対面の場面で、ドコを好きになったのかは解らないけど。
まして、5つも年上で英大の年からすればオバさんの私を…。
だけど英大は言葉通りに、本当に私を大切にしてくれていた。
“姉貴の彼氏の哲さんも年下だろ?
美波を落とす手ほどきをしてくれたんだよ”
そんな秘話を聞けたのは、付き合ってから1ヶ月過ぎていたね。

