就職を来年に控えた貴方へ、無理難題を吹っ掛けてゴメンね…。
だからこそ、私の存在で未来を潰せないのよ・・・
「英大、今までアリガト…」
「美波…、本気なのか?」
「…うん」
うまく上がらない口角をムリヤリ引き上げて、どうにか笑うと。
「待ってろって言うのも、ダメか?」
「っ――」
その約束を大好きな貴方から貰えたら、どんなに嬉しいか。
だけど心とは裏腹に、フルフルと二度頭を振って断ち切った。
「ダメ…、互いを苦しませるだけだよ。
そんな…、意味のない約束なんて…」
私にとっては、何よりも欲しい約束だけど…。
それは英大を苦しませるだけで、許される訳ナイよ・・・

