時計仕掛けの宝石箱



―通常より時間が掛かったような気がするが、ようやく職員室に着いた。

響也の腕を離して蜜羽はドアをノックする。
そして返答を待たずに「失礼します」と一言告げてドアを開いた。

授業中だからか、あまり教師の姿はない。

いつもより更にだだっ広く感じる室内。
響也と蜜羽は部屋に踏み入れ、赤城の机を探す。

それに気付いた教師が蜜羽と響也に寄って来た。

「なんだ月崎、三鷹。今授業中だぞ?何しに来た?」

何とも傲慢な態度だが、蜜羽は気にもせず笑顔を作る。

‥これが愛想笑いだということは、恐らく響也しか知らないだろう。

「あの、授業にまだ先生が来てなくて‥。
赤城先生いらっしゃいませんか?」

「赤城先生?
彼女なら始業ベルがなってから、すぐに職員室から出て行ったぞ」