時計仕掛けの宝石箱

「良かったな、間に合って」

「本当だよ~!
あのオバサン、小言長いからな~。マジ助かった」

机に突っ伏した海斗は響也を見上げる。



そこで、いきなり噴き出した。



「‥なんだよ?静かにしてろよ」

妙なタイミングで笑い出した海斗の様子に、響也は不審と嫌な予感を感じた。

海斗は顔を机に向けたままプルプルしている。何かが痛くツボに入ったらしい。

微妙に寒い背筋を気にしながら、響也は訊ねる。

「‥なんだよ。なにか‥変なモノでもあったのか?」

海斗は僅かに縦に首を振る。

響也はそれ以上踏み込まないと固く決意して、海斗を放置して前を向いた。

しかしあまり経たない内に服を引っ張られる。

「‥っ‥あのさ、響也‥」

若干震えた声が、言った。