時計仕掛けの宝石箱

ただ貧血持ちなので学校を休む事も比較的多く、
何故か副学級委員長になっていた響也が学級委員長業務をこなす事も多い。

久し振りに登校してきた蜜羽は今日一日、保健室で先日のテストを再受験なのだと嘆いていた。

だが目の前にいる事から察するに、
長いテストから解放されて、六限目の授業を受けるために来たのだろう。

「‥まだ顔色、悪いな。大丈夫か?」

「あれ、心配してくれてるの?」

からかいを含んだ笑顔を見て、心配など吹き飛んだ。

「お前が倒れたら、必然的に俺が運ばなきゃいけないからな」

「え~。こういう時は嘘でも『そうだ』って言ってよぅ」

蜜羽はたちまち顔をむくれさせ、ぽかぽか響也の頭を叩く。

しかし万年貧血の蜜羽の力は無いに等しいので、痛くもかゆくもない。

白くて細い蜜羽の手を適当にあしらいながら、響也は黒板の上の時計を見る。