時計仕掛けの宝石箱

「‥ありがとう、エディリーン‥。

でも、この話は機密事項だからね。きちんと僕が、直接伝えなくてはいけない事だから」

だからそんな顔をしないで、とハロルドは優しく微笑む。

それに対してエディリーンは曖昧に頷き、再度頭を下げた。

(エディ‥)

ラディオルは少しだけ彼女の方に顔を向けた。

僅かに震える腕。

結局進言しても変わらない状況が歯痒いのだろう。

ラディオルはふぅ、と息を吐いた。

エディリーンの進言がハロルドを気遣っての言葉なのはよく分かる。

しかし<jewel>全員を呼んだこの状況で、今更第三者を通せる訳がない。

誰よりも熟知しているエディリーンがそれを口にしたのは‥


ハロルドを敬愛するが故なのだろう。


そう言わざるを得ない程、ハロルドの表情に陰が差していた。

誰よりもハロルドが苦悩するのを嫌うエディリーンが口走っても、おかしくはない。