時計仕掛けの宝石箱

「すまないね、急に呼び出したりして」

「いえ。私達は司令官と組織、そして<真実>と<運命>を統べる<扉>のために存在しているのです。

故に、どんな状況であろうとも呼び掛けに馳せ参ずるのは当然の事です」

「「「我等は真実の門の門番。然るべき時に御身の前に」」」

尋常ならぬ覚悟が混ざった四人の言葉に、彼は複雑な笑みを浮かべた。

「‥ありがとう。君達のその忠誠心、痛み入るよ。

それで、直ぐに本題に入って構わないかな?」

「は」

屈託のない彼の様子は、やはり機密機関の全責務という重荷を感じさせない。

けれども<jewel>を皆一様に彼を慕い、尊敬してやまなかった。

それは<jewel>だけに止どまらず、組織全体に広がっている。

この組織は彼の人徳によって創られたと言っても過言ではなかろう。

全ての人々に愛されるその物言いは、こんな状況下でも一抹の陰りもない。