時計仕掛けの宝石箱

「‥で?‥なんのつもりなの?」

微かに苛立ちの色を滲ませて言葉を吐く。

それを感じて、闇に溶けていた一人が気まずそうな素振りをする。

「‥悪りぃ。気、悪くしたか?」

「えぇ」

口調をやや強めたエディリーンに、その影は窓のブラインドを開き、姿を露にした。

薄明かりに映し出されたのは、均整のとれた顔。

森林を思わせる深緑の髪。

そして芯の強そうな青紫の瞳が際立つ、美青年だった。

エディリーンにも引けをとらないその容貌が、ふっ、と曇った。

「助けに入らなくて、悪かったな」

そんな彼を、つぃ、と見、

「ねぇ、ルーディ‥?」

「‥え?」

パァンっっ!

「「!」」

未だ離れた所にいる二つの影は、エディリーンの見事な平手打ちに、驚いて身を竦めた。

「つっ‥‥。エディ‥?」