時計仕掛けの宝石箱



湿った音。


それに重なるつんざく悲鳴。

いや、悲鳴とは言い難い。もはやこの世にはない、奇妙な獣の断末魔の叫びだった。

‥盛り上がった壁から再び現れた獣鬼からは、おびただしい黒い血液が噴き出していた。

その溢れる血液の入口はから顔を出していたのは‥



エディリーンによって創り出された<絲>だった。



もちろん、ただの絲ではない。エディリーンの持っている<力>‥

<風>と<光>を混ぜ合わせた特別製の絲、<飃光絲>(ビョウコウゲン)。

あらゆる物質を貫く、美しい七色の絲。

風と光から生まれたため、その切れ味や鋭さは言うまでも無い。

防ぐ事さえ許さない、エディリーンが最も多用する武器だ。