時計仕掛けの宝石箱

「‥!」

突然、ドアが鳴った。

やっと待ち人が来たかとエディリーンは上体を上げ、





こつ、こつコツコツガツガツガツガツガツガツガツ!!!!





「?!」

エディリーンは硬直した。

こんな異常な行動をふざけて行なうような、とんでもない仲間はいない。



‥ならば。



エディリーンは呼吸を整え、隠し持っていた短剣を手探りで確認する。

すぅー‥、とドアの前に移動し、灯りを消した。

打ち鳴らされる奇怪なノックを、ドアがスピーカーとなって部屋に響かせる。

冷たい短剣の感触に、エディリーンはふっ、と笑った。

(‥こんな街のど真ん中で仕掛けてくるなんてね‥。

‥ただの馬鹿か‥敵かしら‥)

思考が終わる前に、エディリーンはドアノブを千切るように引いた。