「響也達、やけに時間かかってるなぁ」
「別にいいじゃん。時間がかかれば、それだけ授業が短くなるんだからさ~」
響也達が出て行って、かれこれ十五分が経っていた。
クラスメイトは皆、思い思いに席を移動させて、話に花を咲かせていた。
しかしそんな中に一人だけ、浮かない面持ちの少年がいた。
「遅いなぁ‥」
「さっきからそれしか言ってねぇじゃん」
「せっかく授業がないってのに、海斗らしくねーよ」
確かにな、と周囲の友人達はけらけらと笑う。
それでも、彼らにからかわれている海斗は、笑顔一つ零さない。
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