軽快に自転車をこぐ。

時計に目をやったが、この時間なら間に合いそうだ。
あと十分くらいかな?なんて思っていたところで…








運命の瞬間が訪れた。





「あっ…あれって…」


真新しい制服に身を包んだ、緑高生。
栗色の髪の毛は、肩に届いている。
パーマがかかっていて、後ろ姿では可愛らしい印象を受ける。

「かわいいな。声…かけるか?」


オレは、その女の子に…



声をかけず素通りした。


普通に考えて、無理っしょ?