千日紅が咲いている

 携帯で時間を確認したら、まだ日付は変わっていなかった。

 お腹すいた。

 夕飯も食べずに、ベッドの中だ。

 大輔はベランダでたばこ吸っている。

 服を着こんでから、冷蔵庫を開けるとお酒以外何も入っていなかった。

 最近私の家でばかりあっていて、大輔の家に来るのは久しぶりだった。

 また、ろくなもの食べていないのか。

 ベランダへ向かい、そこに続く窓を開けると、大輔が振り返った。


「何もないじゃん。なんも作れないよ?」

「あー、そうだった」


 苦笑する。


「インスタントとか外食ばっかじゃ、駄目って言ったじゃん」

「面倒くさいだろ。料理とかできないし」

「できないんじゃなくて、やらないだけでしょ。まぁ、いいや、インスタントはいつものとこ?」

「ああ、下の棚に入ってるはず。俺、うどん」

「わかった」