私は認めてくれたのだと思った…。

だが――――‥。


「何言ってるの…?私は良いとは言ってませんよ。あなたも何を考えているんですか!!
海はまだ、小学生ですよ…」

母の怒鳴り声が響いた――――。

「お前の気持ちはわかる。
けどな…」

「わかるんだったら…」

母は泣きながら父の腕を掴んだ。

「確かに海までも俺達から離れていってしまうのかって思う…。
けどな…。
俺達の勝手を海に押し付けて、俺達に縛り付けて……海に諦めさせたくないんだ。俺は…」

「お父さん…」

「…なぜ?…何のために行くの?」
「…語学の勉強」

私は本当の事を言おうか迷った。


「その歳で語学を学ぶ必要があるの?」

「今のうちに勉強したら、次の選択が色んな道を選べるから…」

「色んな道?」

「高校選択の幅が広がるし…」

「今のままでも海なら高校ぐらい選んでいけるでしょ?
それに中学も高校も卒業してからにしたら?お金ならっ」

「でも「もう良いじゃないか」

反論しようとした私の言葉を遮るように、父が話始めた。