3棟が空いていたからじゃないのか? 「その顔は知らないのかな?寮の分け方?」 先輩は知らないのがおかしいみたいな顔をした。 「知らないっす…」 「やっぱり…。説明するけど、 1棟が言い方悪いけど、どれも普通の奴。 2棟が運動できる奴。 で、君の3棟は勉強が出来る奴」 「…先輩の4棟は?」 先輩はその言葉を待っていたかのように自慢気に答えた。 「俺の4棟は野球部専用」 野球部専用…。 「先輩…。俺…寮替わるかもしれませんよ」 俺は先輩に笑顔で答えた。