それから月日は流れ、桜咲く4月―――
「おっはよー!うわ、超寝起きじゃん。」
眠い目をこすりながら陽が家のドアを開けた。
「………んー…?おはよー……」
完全に寝ぼけてんな…
最近わかったんだけど…
コイツ…寝ぼけてると旭並みに子どもっぽくなる。
それがまたカワイイんだけどね…
黒くて長い前髪がイイ感じに横に流れているので、右手でのれんのようにヒョイっと持ち上げる。
「おじさーん、やってる?」
屋台ののれん的な。
朝から陽のキレのよいツッコミを期待し、ひとボケかましてみる。
「……えぇー……?なにー?麻衣ー?」
…ダメだ、
寝ぼけとる!
「いつまで寝とんじゃ……起きやがれ!」
バチン!
あたしは両手で陽のほっぺたを中の下くらいの力加減で叩いた。
「…………ってーなー……なにすんだよ!」
「グッモーニン☆陽ちゃん♪」
やっと目覚めたか。
不機嫌になった陽の横をすりぬけ市瀬宅に侵入する。
いつものこと。


