「ただいま。」



家に帰るとヒナがテレビもつけずに制服のままソファーに寝転がっていた。



「……どうしたの。着替えもしないで、めずらし。」



「別に…。さっき帰ってきたとこだから、ちょっと休んでただけ。」


「そう…。あ、ヒナ。」



「あ?」



「…麻衣にね、真美のこと全部話したんだ。やっぱり俺、ヒナの言う通り麻衣に真美を重ねてた。だけど、麻衣と話したら、やっぱり麻衣のこと好きだって気付いたんだ…。ありがとう。」



「お礼言われるようなことした覚えないんだけど…」



「ヒナに言われなかったら、きっと真美のことケジメつけらんなくてなあなあになってたと思うからさ。」



「……そう……で、アイツは?なんだって?」



「嫌な顔もしないでちゃんと真剣に話し聞いてくれたよ…本当イイ子だよね、麻衣って。」



「……そうだな。ま、バカなだけってのもあるけど。」



「麻衣が聞いたら怒るよ~?」


「お前が黙っときゃいいだけの話だろ。」


「あははっ☆」


「……よかったな。」


「え?」