「実はまだハッキリ何になりたいかは決めてないんだ~。ちゃんと考えなきゃね!そういう旭は夢あるの?」



「俺はねー、英語を生かした仕事がしたいんだ。」



「そっか。英語ペラペラだもんね!」



「中学のときに留学したことがあったって言ってたでしょ?その当時、親父との関係が本当に悪い時期で、とにかく親父から逃げたくて、海外なら目も届かないよな、と思って自分から留学希望したの。」



「チャレンジャーだね、アンタ…」



「英語はそれなりに自信あったし、最悪伝わらなかったらボディーランゲージだろくらいの勢いで行ったんだけどさ、ホームステイした家の人たちがみーんなイイ人で、国なんて関係ないよって、見ず知らずの俺を受け入れてくれたんだ。日本ではありえないでしょ?そういう海外のアットホームな環境で仕事がしたいんだよね。」



「へぇー……」



旭がこんなにちゃんと将来のこと考えてたなんて…意外だな。



あたしもしっかりしなくちゃ…



「麻衣は夢が見つかんなかったら、とりあえず、俺のお嫁さんってことでいいんじゃん?」


「…ちょっと考えさせてもらうわ。」


「おっ☆てことは脈アリってこと!?」


「アンタってどこまでもポジティブだね!」