ふたご王子に恋をした

「それに、そういうことは生きてりゃ一度はあると思うよ?」


「そうかな?」


「あるある。お前、ケーキ屋でバイトしてんだっけ?」


「えっ!?あぁ…うん。」



急に出たバイト話に目を丸くする。



「たとえば!お前の好きなフルーツタルトとイチゴミルフィーユが目の前に並んでいる。」


「ほうほう!」



フクロウかよ。

我ながらツッコミたくなる相づち。




「10秒やるからどっちか1つだけ食べたいのを決めろ、と言われて決められるか?」




「ムリムリ!10秒じゃ足んない!てか、2つとも食べたいよ~!」




「そういうこと。」




「……はて?」



「小泉が言ってることはケーキの例えと一緒だよ。2つとも好きで、急いでひとつに決めるのは難しい、ってこと。ケーキですらそういう現象が起きるんだから恋愛でも起きることはあるでしょ。」


「なるほど!」



「…どっちも選べないっていうならとことん納得いくまでじっくり考えてみりゃいーんじゃん?焦ってどっちか決めなきゃ~って気持ちで決めると大抵後悔するもんだぞ?しばらくは2人好きっても悪くはないと思うけど。」