ふたご王子に恋をした

「おい…」


ソファーから立ち上がり、ブレザーを持ってリビングをあとにしようとする陽を旭が呼び止める。



「……ヒナも、本当は麻衣のこと好きなんじゃないの。」



その言葉を聞き、陽は旭に背中を向けたまま、ポツリと言う。



「…なんでそう思う。」




「分かるよ…双子なんだから。」



旭は何かを思い出すようにゆっくりと言った。



「勝手に推測すんな。」


「推測というか事実だと俺は思ってるけどね。」


「…仮に俺が麻衣を好きでお前と同じ立場だったとしても…やっぱり俺は真美のことを話すと思う。真美も麻衣も俺にとっては良い影響を与えてくれた人間だし、真美のことを話すことで…ちゃんと麻衣と向き合える気がするから…」



「ヒナ……」


「お前、前に言ってたよな。麻衣と真美が似てるって。」


「…あぁ…3人で買い物行ったときか。」



「お前は引きずってないって言ってたけど、アイツと似てるって…麻衣を真美に重ねてる時点でキッパリ吹っ切れたとは言えねぇだろ。麻衣は真美とは違う…真美を守れなかったから麻衣は守りたいっていうのは、スジ違いだ。そこんところ…ちゃんと線引きしとけ。」