ふたご王子に恋をした

そのとき学祭実行委員が遠くからあたしを呼んだ。


「麻衣、呼ばれてるみたいだけど?」


「みたいね。なんだろう…衣装でなんかあったのかな…」


千夏のメイクを中断し、実行委員のところへ向かうと陽がポケットに手を突っ込み気怠そうに立っていた。



「あれ、陽!来てたんだ!」


「……んだよ、その反応。」


「休むと思ってたから…ビックリした!」


「勝手に決め付けてんじゃねぇ。」



確かに考えとくとは言ってたけど、あんまり乗り気じゃないみたいだったから絶対来ないって思ってたんだけど……ちょっと見直したわ。



「エラいじゃん♪よしよし☆」


「だーっ!もー、さわんなっ!バカがうつる。」


「ひどっ!」



近所のオバチャンのようになれなれしく背中を叩くと、陽はうざったそうな顔であたしの手を振り払った。



なんだよー…


優しかったり冷たかったりよくわかんないヤツだなぁ…



「…で、なんの用だよ。」


話を本題に戻すように陽が実行委員に言った。


「あぁ、実は2人に急遽頼みたいことがあって……」


「あぁ!?」


その言葉に陽が眉間にシワを寄せる。



頼みたいこと?