旭が舞台にあがると一気に女子たちがざわつき始めた。


そうだよね、

カッコいいもんな。


内面はともかく!


陽は当たり前のごとく終業式には参加していない。というか、参加してても絶っ対舞台になんかあがらないだろうな、ヤツは。


「そういえば、最近旭とはどうよ?」


「へ?なに、どうよって。」


突然思い出したように言う千夏にあたしは首を傾げる。


「うまくいってるかってこと!最近仲良さそうだけど。」


「そう見える!?」


「まぁ、一方的に旭が追いかけてる感はあるけど。麻衣もまんざらじゃないってカンジじゃん?」


「えぇ!?」


まわりからはそう見えるのか…


「なんかあった?」


「え、うーん……」





『このことはみんなには黙っててほしいんだ。』



旭に言われた通りあの日のことは誰にも言っていない。



旭もあれ以来特に変わった様子はないし、陽もフツーに学校来てるし…


一体あの日はなんだったんだろう。


ふと、旭に抱き締められたことが頭をよぎった。


ヒーッ!
何思い出してんのあたし!


首を横に振る。