ふたご王子に恋をした

「どーすっかなー………ん?」


ドアに耳を当てる。

ガタガタと物音がする。

なんだか騒がしいけど…なんだろ?


ヤバい、

こんなことして、あたしますます不審者じゃん!




「……ざけんじゃねぇよ!!」



ぬおおッ!


ガッシャーンという何かが落ちる大きな物音とともに怒声がドアの向こうから聞こえてきた。


驚いた拍子に持っていたケーキの箱が落下。



「ギャ!ケーキ!」



ガチャ!




うおっ!



しゃがんでケーキを拾った瞬間、ドアが開いた。


「……陽。」



家から出てきたのは陽。


眉間にシワを寄せ、軽く肩で息をしている。


見ただけで分かる。


コイツ…完全にキレてる!



「ど…どうかした?」


「……うるせぇ。」


う、うるせぇって!


てゆーか……



「ちょ…手!血出てる!!」



陽のグーにしていた右手には切れたような傷があり、そこからポタポタと血が流れ出ていた。


血血血血ッ!

事件じゃん!

とりあえずハンカチハンカチ!


「さわんな!」


大きな声に思わず体がビクッとする。


こんなにキレてる陽は初めて見た…