「その人から離れろ!」



…健ちゃん!?


まさか、ね…。


酔ってるからって、こんな時に幻聴なんて。



「いてっ!何だ、お前!?」



「離れろと言っている。」



「いててて…っ!解った、離せ…!」



健ちゃん、だぁ…。


健ちゃんがすごく怖い顔して、チャラ男の腕を捻り上げてる。


そして…解放された私。


酔って力が入らなくて、フラフラと健ちゃんに寄り掛かってしまった。


健ちゃんは、しっかりと支えてくれる。


この…大きな手が、好き。



「…二度と手出しはしないでくれ。」



うわぁ…!


何か…まるで、彼氏みたい…じゃない!?