「…思い…出したのか…?」



「私…っ健ちゃんの好きな人じゃない…!だって夢の中の私は…長尾景虎っていう名前なの…!」



「え…?…もしかして…解ってないのか…?」



健ちゃんが不思議そうな顔する。



「結衣さん、それは…!」



「岡田!次の競技の準備しなきゃ…。」



健ちゃんが何か言おうとしてたけど、雅ちゃんが呼びに来た。


きっと…武田信玄の好きな人だから…雅ちゃんみたいに、キレイな子なんだ。


私なんかじゃ…ないよ…!



「私…っ用事思い出したから帰るね…!」



「結衣さん…!」



お似合いな二人を見るのも辛くって、私は慌ててその場を後にした。