この道を歩くのは今日で最後だと思うと気が少しだけ楽になる。 今はまだ3月。 少し肌寒さを感じる。 「お姉ちゃーん!」 少し遠くから飛鳥が走ってくるのが見える。 「お姉ちゃん歩くの早いよ。それに何度も呼んでたのに」 「ごめんごめん」 私が先に家をでると、飛鳥はいつも私を追いかけてくる。 飛鳥まで私みたいになってほしくないからいつも、ついてこなくていいよと言っている。