「やっぱりそう言うんだな、お前にとって俺は何だった?」
今にも涙が溢れそうでその問いには答える事ができなかった。
「は、そーかよ。じゃーな、お幸せに」
自嘲ぎみに吐き出された言葉の意味を聞く事はできなかった。
彼の瞳が少し揺れたように見えたから。
それとも、揺れたのはあたしの瞳だったのかな。
バタン。
無機質で冷たいドアが終わりを告げて、あたしはひっそりと涙を流した。
大切だったの、嫌われるのが怖くて本当の気持ちを言えないくらい。
少なくとも、あたしの世界の中心は貴方でした。
゙世界の終わり゙
(あたしの世界の、ね)
