みひつの天然色


透夜の目が怖いくらいの節穴だということを知らされたから。

何を見て来たんだか。

唯一は同志的友達なだけだ。

あたしが好きなのは、もうずっと前から、目の前にいる超鈍感男なのだ。

「あのね、透夜、本当に違うから。あたし、他に好きなヒトいるんだよ。

唯一だって、そのこと知ってる」

彼は物凄く驚いた。

「えっ!あいつにだけ教えたのか?」

「違う、たまたまバレただけ」

「でも、オレは知らない」

「そりゃ、そうでしょう」

「ズルイ」

「えっ?」