「えっ?」
透夜は意外でたまらない感じで、あたしを見てる。
「だって、あんなに仲いいじゃん」
仲、いいけど。
透夜をじっと見つめる。
あたしには、みんなが唯一の方ばかりに注目するのが、わからない。
そりゃ、唯一はかっこいいかもしれない。
けれど、あたしにとって唯一は幼馴染という形で手に入れてしまっているので、それ以上独占する気になれない対象である。
唯一から見てすでに特別な存在であるあたしの立場から見ると、唯一はなかなか魅力的な存在だ。
けど、他の人の立場から見ると、その辺は疑問に感じる。
と、唯一のことなんか、今はどうでもいい。

