みひつの天然色


否定しないし、顔、赤い。

バレてたショックでうつむいてしまう。

あたしとしては、その反応にグサグサ傷つく。

「あたしが透夜に言いたくないのは、そのヒトには好きな子がいるからなんだ。

あたしが好きだってことがバレたら、そのヒトが困るじゃない。

だから、あたしは誰にも言いたくないんだ。

だからごめん。・・・分かってくれた?」

透夜は顔を上げる。

じっとあたしの顔を見る。

艶やかな瞳。

唯一と対照的な、漆黒。

その目があたしを見ると、本当はとても嬉しい。