love song

「…クソガキ。」



小声で呟いた。



唾も吐いてやろうと思った瞬間、



また隣りの部屋のドアが開いた。



「!?」



「葉月っての?」



「え?」



あっ…あぁ、



表札ね。



「そうだけど?」



「下の名前は?」



「いや、だから葉月だって。」



「は?普通は名字を表札に載せるだろ。」



「じ…自己流!あんたはシュウイチでしょ?」



「なんで知ってんの?」



「あんだけギターケースにでっかく名前書いてたら、知りたくなくても知っちゃうって。」



「あぁ…。」



同レベルだな、このガキ。