僕が君を好きになった理由

公園内を見渡すように
視線を移動させていくと
赤い服を着た小さな
女の子が胸に白いモノを
抱えて走っていて
その後ろから
ワルガキっぽい
男の子2名が
のそのそと
追いかけているのが見えた。
一人はいかにもガキ大将で
もう一人は
いかにもザコキャラ。

「近寄らないで!」
「なんだよ、おめぇ~よ!」
「ほっといてよ!」
「猫なんか、盗んでんじゃねぇ~よ!」
「盗んでないよ!」
「盗んだんだろ?お前ん家、貧乏だから、そんなの飼えないくせによ!」
「貰ったの!」
「誰にだよ!」
「…。」
「嘘つくなよ!」

ザコキャラ、口を挟む。

「コイツ、ボンバラボンと仲いいんだぜ!」

ガキ大将、少女を睨む。

「なんだよ、おめぇ~、それボンバラボンに貰ったのかよ?」
「…。」
「マジ、キモいよなぁ~。」

ザコキャラ、口を挟む。

「貧乏同士だから仲いいんだぜ、コイツら。うわっ!クッセー!」

ガキ大将、少女に近づく。

「ちょっと見せろよ!」
「触んないで!」
「マジ、おめぇ~キモいんだよ!泣かすぞ!」

ザコキャラ、口を挟む。

「やっちゃいなよ!シュンちゃんマジで、やっちゃいなよ!」

なんなんだ
あのザコキャラは…。