「いいから、会うだけ会うだけ」

脳天気な母上につられてしまった。

曇り空。

休日の公園。

「あ、いたいた。あれよ、谷垣 唯一(タニガキ ユイト)くん」

母上が指さした。

いつもと違ってかなり人がいる。

なのに、その姿に真っすぐ視線が引き寄せられた。