W i l l B e H a p p y

「お前、3年の女子に目つけられてるのか?」

「関係ないじゃん」

「まぁ、いいけど。」

「・・・。」

「じゃぁ、帰るか!?」

「うん」

なんかヘンなの。

周りから見たら彼氏に見えたりしるのかな?

「ちょっと俺ん家よっていい?」

「いいょ」

お兄ちゃんの家はこの町の隣、緑ヶ丘だった。

ここから緑ヶ丘まではバスで15分くらいの所にある。

「あっ。財布持ってくるの忘れた。」

「バス代くらい俺が出すょ。」

「ありがと。」

「あらー。可愛い妹だこと。」

2人でバスに乗った。

ドキっ。

なに?この感情。

お兄ちゃんだからなんかいいにくいょ。

言ったら気まずくなるよ・・・・。

でも、言わないとダメだよね?

「あの~。水野さん。さっきあった時から
 気になってました。
 気づいてるかもしれないけど、
 チャックが開いてます。
 閉めてください。」

言えたぁー!!

「あっ。ほんとだ。」

やっぱり、お兄ちゃんは天然なのかも。

こんなことを話している間に緑ヶ丘についた。

バスを降りて3分くらい歩いたところに

お兄ちゃんの家があった。

高級住宅街の高層マンションだったらいいなぁー。

と勝手に想像しながら歩いていた私の前に立っていた家は

ヨーロッパの国にあるような素朴で白い壁に家だった。

「可愛い!!」

「だろ?」

「ぅん。お父さんいるの?」

「いねぇーよ?」

「なんで?」

「お父さんは、海外出張が多い仕事で今は、
 イタリアに行ってるょ。」