\/\/\/\/\/\/遥か昔全てのドラゴンは死に絶えた。運よく生き残ったものも深き眠りにつき世からはドラゴンが消えた……そしてこの世は魔物と人間が支配するようになった/\/\/\/\/\/\ 広く小高い丘で一人の16歳ぐらいの少年が月明かりで大きい褐色の本を読んでいた
「ドラゴンが消えた……か…一度でいいから会ってみたいな……」

茶色い肩ぐらいまでの髪。そして整った容姿と清んだように綺麗な碧い目が特徴的な少年が本を読みながら小さく呟いた

「ちょっとルナーいつまでそんなとこにいるのよー」
金髪をツインテールにした15歳ぐらいの少女がランプとパンの入ったバスケットを持ってルナと呼ばれた少年に近づき

「何だエリーか何でこんなとこに来るんだよ」

「何だとは何よ。せっかくマリアさんにこれを持っていけって言われて持ってきたのに」

バスケッをルナの前に置き不満げに言い

「おっ、サンキュ。やっぱりマリアさんは優しくて気が効くー」

そういうが早いか脇に本を置きパンを掴み一気に食べ始め

「相変わらず食べ方に品がないわね。ん?」
呆れたようにため息をつきルナの脇に置かれた本に気付きその本を拾い上げ
「ルナあんたまだこれ(伝承歌の書)読んでるの?」