がちゃ…



静かにドアを開けた



………和沙…いない……



そっか、和沙は女の人のところかぁ…



今、和沙に会っても気まずいだけか……



重たい体を引きずって歩いて、自分の部屋に入ろうとした



がちゃっとドアが開いた



「ただいま…って、おい!」



和沙だ…



「お前、何があった?」



和沙は私に近付く



怖い…


和沙に対してまで、恐怖心がある



「なっんでも…ないからっ!」



少し後退りをした



「血がついてて、何でもねぇわけないだろ…」



グッと私の腕を掴んだ和沙



「!!…ぃやっ!はな…離してっっっ!」



全身で男の人を拒否する



…違う!

………和沙は……違うのっ!



頭の中で違うって考えても体は言うことを聞かない



「怖いっ、いやぁっっっ!!!」



和沙はパッと腕を離した



「…はぁっ…ごめんなさ…い」