「あたし…つい最近まで好きな人がいて…」 ―ズキン― 胸が痛んだ。 耳を塞ぎたい、ここから逃げ出したいと思った。 …だけど自分から聞いたんだ。 …自分のためにも最後まで逃げないで聞かなきゃいけないと思った。 彼女はとぎれとぎれになりながらもハッキリとなにかに刻み込む様に話した。 「…その人に彼女が出来たの…」 「…その彼女があたしの親友で…」 その言葉に俺はショックを受けた。