「ねぇ、なんかコンロの火消えちゃったみたいだね」
だからなに?
何かある度に、わざわざ遠くの席から代わる代わる男達がやってきては、下心丸だしの顔で面白くもない話を長々と私の前に並べていく。
彼はまだ戻ってこない。
ここは似たような名前の店を全国にチェーン展開させている大手飲食グループの似たような名前の店の一つで、うちのサークルの新歓コンパはここの一番大きな座敷で開催するのが伝統となっている。
私は目の前の男の話に軽く相槌を打ちながらぼんやりと入口の方を眺めていた。
よしっ!
あと3秒数えたら彼が戻ってくる!
3、、2、、、、、
1、、、、、、、
ガラッ